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本誌「Penクリエイター・アワード2021」受賞作家である陶芸家で建築家の奈良祐希の作品など、金沢21世紀美術館の2021年度収蔵作品を含む『コレクション展1 うつわ』が開催されている。容器として機能性を持つ「うつわ」、祭祀や儀礼の象徴となる「うつわ」、あるいは、魂が宿る肉体としての「うつわ」。その概念を拡張し、美術における解釈の可能性を提示する意欲的なコレクション展と同時開催されているのが、『特別展示:マシュー・バーニー』だ。2005年に同館で大規模な個展を開催し、世界初公開された『拘束のドローイング9』の映像作品や関連作品を集めた展示には、『うつわ』展との緩やかな連動性が見えてくる。
写真・文:中島良平